2025-01-01から1年間の記事一覧
書店で見かけて、立ち止まった。大事な本だと思って手を伸ばし、本書を開いて、あ、これはしんどくなるやつだ……と思った。どうして人は生きている間に、祖父母や両親、自分が知らない世界を知っていたはずの人々の話を聞かないで過ごしてしまうんだろう。後…
「この物語はフィクションであり、実在する団体・人物等とは一切関係がありません。」 よく見かける文が本書の後ろにも小さく印刷されているのに気がついた。 後半は普通にわかる。本書に登場する人名やSNSのアカウント名はこの作品のための「創作」であって…
自分が傷ついていることを、傷ついた瞬間に気がつけるものなんだろうか、と思う。その時の感情を後で振り返って、言葉にすることができて、そうしてはじめて見つかる傷痕をいくつも抱えて生きているんじゃないだろうか。ある出来事とそれに付随する感情がず…
アイヌ語を勉強し始めて、だいたい1年が経った。 テキストを二冊通読したところで、次に手に取るテキストがなく、ここから先どうやって勉強をしたらいいのか?と自分で考えていかないといけなかったりするのが英語やドイツ語とは違うところで、なかなか苦労…
今回は小山田浩子さんの『ものごころ』を読んだ感想を書いていこうと思う。 見えないものを、あるいは見えなくなってしまったものを見ようとする小説の試みを強く感じる一冊だった。 小山田浩子『ものごころ』(文藝春秋、2025年) ものごころ 作者:小山田 …
数年前の出来事を思い出そうとすると時間の基準がコロナ禍になっていることに気がついた。あれはコロナの前だったとか後だったとか、マスクをしていた顔、ワクチンの副反応で出た高熱、そういうコロナに纏わる出来事を人生のマイルストーンみたいにして考え…
おーい。 読み終えて、こう言いたくなった。おーい。これは誰の声なんだろうと言ったら、いやお前だろ、と返ってきたりして、でもそのお前って誰だと思うって、私は誰に聞いているんだろう?インターネット上の言葉はどこか漂流物めいている。 小説を読んだ…