言葉でできた夢をみた。

海の底からわたしをみつめる眼は、きっといつか沈めてしまったわたし自身の眼なのだろう。(書きながら、勉強中。)

2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

噴出する〈往古〉―パスカル・キニャール『いにしえの光〈最後の王国2〉』

前回の記事に引き続き、パスカル・キニャール・コレクションより〈最後の王国〉シリーズについて。今回はシリーズ2冊である『いにしえの光』の感想を書いていこうと思う。 ちなみに〈最後の王国〉シリーズとは、 最後の王国とは:哲学的思索、文学、歴史、人…

影のための場所―パスカル・キニャール『さまよえる影たち 〈最後の王国1〉』

今回ご紹介する本はこちら。 『パスカル・キニャール・コレクション さまよえる影たち 〈最後の王国1〉』 (水声社、2017年) さまよえる影たち―最後の王国〈1〉 (パスカル・キニャール・コレクション) 作者: パスカルキニャール,Pascal Quignard,小川美登里…

重層的時間旅行―カルペンティエル『失われた足跡』

久しぶりにラテンアメリカ文学の作品を読んだ。 カルペンティエルの『失われた足跡』である。今回はこの本についての感想を書いていきたいと思う。 アレホ・カルペンティエルは1904年キューバの首都ハバナに生まれた作家で、グァテマラのノーベル賞作家であ…