言葉でできた夢をみた。

海の底からわたしをみつめる眼は、きっといつか沈めてしまったわたし自身の眼なのだろう。(書きながら、勉強中。)

2015-07-01から1ヶ月間の記事一覧

光と風と空と、子供の世界――ル・クレジオ『海を見たことがなかった少年』

ジェンナでは、時は他処(よそ)と同じ仕方ではすぎなかった。おそらくそれどころか日々はまったくすぎさえしていなかったのだ。数々の夜があり、昼があり、そしてゆっくりと青い空にのぼる太陽が、また地面の上で短くなり、それから長くなる影があった、け…

灰汁をもって生きよう――「水木しげる出征前手記」から考えたこと

「キリスト教はキリストのもの、仏教は釈迦のもの…… どんなに苦しくても、どんなにつまらなくなっても自分の道を造るためにこの混乱不安の中にとどまらうではないか。キリストは、自分の道を造つたから悲壮と言ふものさ。ステパノ〔キリスト教最初の殉教者〕…

滝口悠生「ジミ・ヘンドリクス・エクスペリエンス」(新潮2015年5月号掲載)に寄せて

2016年2月7日追記 遅くなりましたが、単行本出てます。電子書籍版もあるようなので、ジミヘンはエレキっしょ!という方はそちらもどうぞ。 ジミ・ヘンドリクス・エクスペリエンス 作者: 滝口悠生 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2015/08/31 メディア: 単行…

かたちはなくとも

「何か課題を設定して自分を縛ることは自分を楽にすることだ、といことに気がついてほしい。何も現実的な課題を設定せずに今の状態にどっぷり浸って、漠然としたことばかりを考える。この不安さ、不安定さは、小説にかぎらず、創作や表現にかかわることをし…

私の読書スタイル

本を読んでいると、小説でも学術書であっても、 なんとなく気になる部分って出てくるじゃないですか?パラグラフ丸ごと一つだったり、一行だったり、一言だったり。それはその時によって違うけれど、どうしようもなく気になる部分が出てきた時、皆さんはどう…

ブログ開設

私は世の中の潮流、みたいなものに上手に合わせていけないタイプらしい。 そんなことを薄々感じながらも、どうにかこうにか合わせて生きていて、様々なSNS(小説投稿サイトやtwitterなどなど)で知り合った人々と流れるままにだらだらと関わってきたよう…