言葉でできた夢をみた。

海の底からわたしをみつめる眼は、きっといつか沈めてしまったわたし自身の眼なのだろう。(書きながら、勉強中。)

2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

こーりゃ、どうしてってぐらい生い茂っとるたい―古川真人『背高泡立草』

あのひとたちがあんまりよく喋るもんだから……と、草茫々の納屋の前に立って溜息のひとつでもついてみることを想像する。それで、この溜息の意味はなんだろう?うんざりなのか、次々と移り変わる話題の広さや語られる過去の深さへの期待なのか、それとも埋も…

〈時〉を取り戻す力―栗林佐知『仙童たち 天狗さらいとその予後について』

「天狗とは、いったい何なのか」 このたったひとつの問いに真摯に向かいつづけた薄木市立郷土資料館学芸員(一年契約)のクジラガワ・カンナさん。この人の研究をなんてすばらしいんだと思った。研究題目は「多摩西南地域の天狗道祖神――庶民信仰をめぐる一考…