言葉でできた夢をみた。

海の底からわたしをみつめる眼は、きっといつか沈めてしまったわたし自身の眼なのだろう。(書きながら、勉強中。)

2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

重要な曖昧さ――滝口悠生『やがて忘れる過程の途中(アイオワ日記)』

あとがきまで読み終えたあとで本の表紙に戻り、そこに描かれた人物の膝の上で握りしめられた手をみる。みてしまう、どうしても気になってしまう。その意味が、この本を実際に手にとって最後まで読んだひとにはきっとわかると思う。 今回は、滝口悠生『やがて…

――引用、乗代雄介「最高の任務」

過去の回想のようであって、単なる過去の回想を超えた、そこに「書く」という営みへの信頼と力強い肯定を感じた作品――乗代雄介「最高の任務」の感想を書きたいと思う。日記という体裁をとった作品で、実は私も小六の頃から日記を書きつづけているせいか、そ…