物語の「中断」への積極的意味づけ―セルバンテス『ドン・キホーテ』

前回に引き続き、今回もセルバンテスの『ドン・キホーテ』前篇(牛島信明 訳、岩波文庫、2001)について書いていこう。 前回はなんとなく全体像的な話を書いたので、今回は【語りの面白さ】にフォーカスしてみたい。前回記事はこちら↓↓ mihiromer.hatenablog.com 人間はやはり「物語る」のが大好きらしい、と私なんかは思…