言葉でできた夢をみた。

海の底からわたしをみつめる眼は、きっといつか沈めてしまったわたし自身の眼なのだろう。(書きながら、勉強中。)

ラテンアメリカ文学へのいざない

ラテンアメリカ文学」と呼ばれる文学の地域的な枠組みがある。「フランス文学」や「ドイツ文学」「日本文学」という同列の枠組みよりもややマニアックな印象が、少なくとも私にはある(たぶん大学の文学専攻の友人に「ラテンアメリカ文学専攻」の友人やその道の教師がいなかった、というのがその印象の要因のひとつである気がする)。

 

ラテンアメリカ文学」が何なのかよくわからないままに、今まで何冊かの「ラテンアメリカ文学」の本を読んでいる。時々インターネットですれ違う読書家の人々に勧められるままに読んでいるため、読む機会には恵まれていたわけだ。ただし、系統立てて読んだことはないので、文学史的な位置づけみたいなものや、全様はまったくわからない。

以下が私がこれまで読んだ「ラテンアメリカ文学」に分類されている作品だ(小説でないものも含まれている)。

 

・ガルシア=マルケス百年の孤独

・バルガス=リョサ『緑の家』『若い小説家に宛てた手紙』

ホルヘ・ルイス・ボルヘス『七つの夜』

・フリオ・コルタサル『悪魔の涎・追い求める男』『対岸』

一応所持はしているが、何故か積んでいる(積み本に理由などない)ものにボルヘス『砂の本』とリョサの『密林の語り部』がある。

 

最近コルタサルを読んだのだけれど、これが本当に面白かった。上記のコルタサルの本はいずれも短編小説で、特に『悪魔の涎・追い求める男』(岩波文庫)に収録されている「南部高速道路」と「すべての火は火」という作品が好きだ。「夜、あおむけにされて」も印象的だった。

  

悪魔の涎・追い求める男 他八篇―コルタサル短篇集 (岩波文庫)

悪魔の涎・追い求める男 他八篇―コルタサル短篇集 (岩波文庫)

 

 

自分の中の「ラテンアメリカ文学」と言った時の認識は、なんか南米の作家が書いた作品、くらいだった。専門家になるつもりはないので、ちょっとwikiで調べてみた所によるとだいたいこんな感じだった。

 

ラテンアメリカ圏(メキシコ、西インド諸島以南のアメリカ大陸)で書かれたおよび出身者の文学。主にスペイン語、ポルトガル語で書かれている。中南米文学、イスパノアメリカ文学ともいう。20あうぃき後半、ラテンアメリカ文学の特徴とされる「マジックリアリズム」の傾向によって世界的に注目され、最も高い境地に達したと評されている。】

(参照Wikiラテンアメリカ文学 - Wikipedia

……へぇ。知らなった(苦笑)取り敢えず生身で作品に突撃したが、普通に楽しめたのでそこはやっぱり文学ってすごいね!ということだろう(笑)

たぶん私は「マジックリアリズム」の技法が好きなんだと思う。だから今回こんなにもコルタサルを読みふけっているのだ。マジックリアリズムとは簡単に言ってしまえば日常にあるものが伝承や神話などと融合した世界観を描く技法、あと非合理的なものを日常の一コマに紛れ込ませたりする小説の技法、くらいに私は認識している(間違っていたらごめんなさい)。

そういえば、フランツ・カフカ安部公房が大好きである。

いつか読みたいなぁ、と思っているのはトマス・ピンチョン筒井康隆池澤夏樹の小説作品だ。何故か個人選の世界文学全集でお世話になっている池澤夏樹さんの小説はいつかまとめて読んでみたい。

 

↓この本ちらっと参考にしてこれからも末永くラテンアメリカ文学とお付き合いしてみたい。

 

ラテンアメリカ十大小説 (岩波新書)

ラテンアメリカ十大小説 (岩波新書)