言葉でできた夢をみた。

海の底からわたしをみつめる眼は、きっといつか沈めてしまったわたし自身の眼なのだろう。(書きながら、勉強中。)

2016-03-27から1日間の記事一覧

食い合う果ての消滅―本谷有希子「異類婚姻譚」

「暮らし」というものには痕跡がある。その痕跡だけが示されると、暮らしの主体たる個人の不在が際立つものだ。たとえばこの小説に出てくるものなら、これから山へ捨てられる猫サンショの生活用品、部屋に残される強烈な尿の臭い、家にいないはずの時間に玄…